【感想】八十八ヶ所巡礼-『日本』

 八十八ヶ所巡礼の6枚目のアルバム。
 
 前作『攻撃的国民的音楽』は最高の名盤だった。それに続く本作は今までで最もポップなとっつきやすい内容となったように感じる。

 M2″亡月亡日”はインスト曲であり、アルバムの始まりを告げるような盛り上がりを見せてくれる曲となっている。底から沸き上がるような音の波にワクワクとさせられる。

 M3″絶妙Σ”はMV曲。リード曲としては緩急もあり、エンジンを掛けるのにはもってこいの気持ち良い激しさを感じる曲である。

 M6″大安ナイト”は個人的にアルバムの中でもお気に入りの曲である。ドラムロールのようなイントロから始まるどんちゃん騒ぎのような賑やかな曲だ。酔っ払った魑魅魍魎が宴会を開いているような雰囲気で体が思わず揺れてしまう。とにかくドラムの跳ねっぷりがお祭りのようで楽しい。

 最後に待っているのはM9″脳がとろける街888”。9分超の気合の入った曲となっている。前半の哀愁を感じせる感傷的な雰囲気から一転、後半からは夜明けへと駆け出していくかのような飛躍を見せる。色々な思いを抱え、次へと進んでいくエネルギーに満ちた展開に思わず心打たれる。終盤のシャウトは曲としての盛り上がりを相まって感動的ですらある。

 全体的に見るとやはりポップなアルバムだなという印象だ。ただし、これはあくまで八十八ヶ所巡礼としてという意味であるので、そこは誤解のなきように。八十八ヶ所巡礼の新たな可能性を感じさせる、一歩先へと進んだようなアルバムである。聞きやすさは今までで一番だと思うし、ここから聴き始めても面白いかもしれない。ぜひ聴いてほしい。

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